10 :名無しさん 23/05/28 17:55 ID:_EVRh,Edta (・∀・)イイ!! (0)
若かった頃、競馬という世界は私にとって新たな冒険の場であり、夢のような楽しみをもたらしてくれた。友人たちと競馬場へ足を運び、馬たちの駆け引きや騎手の技術に魅了された日々。当時の私にとって、競馬は純粋な喜びと興奮をもたらす素晴らしい娯楽だった。

しかし、競馬の世界にどっぷりと浸かるうちに、私は次第に欲望の奴隷と化していった。初めは小さな賭けで始まり、的中の喜びが私を駆り立てた。勝利への執着心は、私の中で徐々に膨らんでいった。

欲望は容赦なく私を追い立てた。当たる確率を高めるために、ますます大金を投じるようになった。感情に振り回され、理性は霧散していく。競馬はもはや純粋な楽しみではなく、危険なギャンブルとなっていた。

私は大金を手に入れる夢に取り憑かれ、合理的な判断力を失った。常識を超えた大胆な賭けを繰り返し、一時的な勝利に沸くこともあった。しかし、それはつかの間の幻想であり、トータルでは大赤字であることに私は目を背けていた。大金を失う日々が続いた。

競馬に取り憑かれた私の人生は、より暗い道へと進んだ。私は負けを取り戻すためにますます大胆な賭けに身を投じた。借金を重ね、友人や家族からの信頼は失った。会社の金に手をつけたため仕事も失った。僅かな貯金も無謀な賭けによって次々と消え、気がつけば借金の返済に追われる日々。私の生活は競馬に支配され、経済的な破綻へと一直線に進んだ。

家族や友人たちは、私の競馬依存症との闘いに疲れ果て、私を見捨てていった。私の欲望や執着心が彼らとの絆を壊したのだ。私は孤独になった。彼らの笑顔や温かさはもはや遠い記憶。私は自らの選択と行動によって引き起こされた絶望から逃げるため、馬券を買い続けた。

競馬による心理的な負担は私の健康にも影響を及ぼした。睡眠不足とストレス、そして馬券代のために食費を極限まで抑えたことなどにより、体力は急速に衰えていった。ある日、写真判定で3連単の万馬券を逃した私は、競馬場で外れ馬券を握り締めながら突然倒れた。そして気がつくと病院のベッドの上にいた。

医師は、私はギャンブル依存性衰弱(Gambling Addiction Weakness、GAW)という指定難病だという。これは、老衰が数日で一気に数十年分進行してしまうという原因不明の病気で、治療法は見つかっていない。症例は僅かだが、ギャンブル依存症でかつ極度の飢餓状態に置かれた者のみが発症しているため、この名前で呼ばれているのだそうだ。

そして、これまでの症例から類推すると、私の余命はあと数週間。意識を保っていられるのはあと数日。

私は絶望に包まれた。あらゆる面で破滅的な状況に陥った。過去の栄光や希望は遥か遠く、代わりに悔恨と後悔が私の心を埋め尽くした。私は自己破壊の道を歩み続け、最終的には絶望の闇に取り込まれてしまう運命だったのだ。

私はこれまでの人生を振り返り、自身の選択と行動の責任を痛感した。競馬に取り憑かれ、欲望に溺れた私が、人生を破滅に導いたのは自分自身であることを理解した。しかし、もう手遅れだ。私は孤独と絶望から逃れられない。

競馬に取り憑かれた私は、生活の全てを失ってしまった。仕事は手に入れたばかりのキャリアを捨て、貯金も無謀な賭けによって溶かし、家族や友人は私を見捨てていった。健康も悪化し、気がつけば余命は残り僅か。孤独と絶望に包まれた暗い世界で、私は自らの選択が人生を破滅に導いたことを痛感する。

死の直前、私は競馬人生を振り返る。20歳で馬券を買い始めてから、今こうして死の淵に至るまで。その、ほんの数年という短い間に私が辿った道は、欲望と病的な執着心によって舗装された暗闇の道だった。かつての楽しみは遠く、競馬は私の命を吸い尽くす存在へと変わり果てた。私は一人きりでこの闇の中に取り残され、最期の瞬間を迎える。

私の手には、震える指で書かれたこの手記が握られている。これは私の最期の証となるだろう。私が辿った道が他の人々の人生を救う手助けになればという望みを胸に、最後の力を振り絞って綴られた言葉がここにある。

私は、競馬の楽しみと魅力を正しく理解し、自らの欲望と病的な執着心に惑わされずに楽しむことの重要性を伝えたい。競馬は馬の力強さや美しさ、人々との共有の喜び、そして競技の栄光に触れる機会を与えてくれるものであり、それが本来の楽しみ方なのだということを訴えたいのだ。

私が辿った苦難の道。ギャンブル依存症という闇に取り込まれた私の人生は、競馬という本来美しい芸術を破壊し、絶望と悲劇を生み出した。私の選択と行動が私自身と周囲の人々に与えた傷を深く反省し、警鐘としてこの手記に込めた。

私の望みは、この手記を読む人々が私の過ちから学び、同じ轍を踏むことのないようにすることだ。競馬の魅力を知り、楽しむことは素晴らしいことだが、それが人生を蝕む闇に変わることのないように警戒しなければならない。自己制御と責任ある行動が欠かせないのだ。

この手記が私の最後の遺言となり、競馬の世界における闇と光を明確にする一助となれば幸いだ。私の人生が終わりを迎えようとしている今、この拙い文章が少しでも誰かの心に刻まれ、未来の競馬愛好者がより健全で楽しい人生を歩む助けとなることを願っている。


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